理系学生のための効率の良い英語論文の読み方を解説

研究室

英語論文を読むのに時間がかかる…
そもそも英語が苦手で全然進まない…
効率の良い読み方はないのか?…


と悩んでいる方は多いかと思います。僕もそうでした…

もちろん数をこなせば慣れるとも言いますが、そんな精神論ではなく本記事ではハッキリとした目的意識を持って読むことで効率の良い読み方を習得できる方法について解説していきます。

✔本記事の内容

①はじめに知っておくべき前提
②日本語論文から知識を定着させる
③英語のレビュー論文で分野の傾向を知る
④実際に英語論文を読み進める順序
⑤実践を積んで批判的な意識を持つ
⑥論文を書き進める

結論から言うと効率的に論文を読むときの注意点は、「全て完璧に理解しようとしない」「読み飛ばすスキルを身につける」ことが重要です。



先に結論の画像ですが、僕が効率だけ重視して読むときの順番と意識してることを示してます。
正直上記のやり方だけで十分だと思います。あとは必要に応じて考察・イントロを読みます。

効率重視の方は本記事④だけで十分ですので他は飛ばして頂いて大丈夫です。研究の地力も付けたい方はそれ以外を読んでぜひトライしてみてください。

僕は大手メーカーで設計開発をする社会人です。理系大学院生時代に査読付き論文を投稿するまでに得たノウハウや知識について共有しています。

①はじめに知っておくべき前提

Photo by Tim Gouw on Unsplash

前提としてもし英語論文を英語ネイティブの人がいきなり読んでも理解できる人はほぼいません。

これは前提の知識がないから当然のことで、同様にもしあなたが日本語で論文を読んでも理解できないのと同じです。

なので、英語論文が読めなくても当然だし、落ち込む必要はありません。

別の言い方をすると、日本語・英語に囚われずまずはその分野の理解をすることが先決になります!

②日本語論文から知識を定着させる

Photo-by-Jeswin-Thomas-from-Pexels-scaled

上記で述べたように、初めて論文を読もうという人はまず日本語の論文を読んでみることをオススメします。

といっても、正直論文でなくても、その分野の知見に関わることでいいので、分野全体の知識を広く知ることを目的に読んでいくようにしてください。

そして出来れば論文の大雑把な構成を頭の中に入れておくと後々役立ちます。

ザックリいうと、タイトル→要約(abstract)→イントロ→実験内容→結果→考察→結論という順番を意識しておきましょう。

③英語のレビュー論文で分野の傾向を知る

レビュー論文というのは、例えばあなたが太陽電池の研究をしていたら、レビュー論文では太陽電池に関する最近の研究の動向がまとめて書かれている、いわばその分野のまとめサイトのようなものです。

どんな研究が流行っているのか・革新的な研究の動向は?・今あるチャンピョンデータは?などを収集することができます。

分量は大きいですが、一度頑張ってレビュー論文全体を大雑把に理解できて、次に英語論文を読むとかなり楽に読みやすくなると思うのでここで踏ん張りましょう。

④実際に英語論文を読み進める順序

Photo-by-bruce-mars-from-Pexels

それでは英語論文を効率よく読む方法について解説します。

効率だけを考えるなら「章毎に何が書かれているかを意識」しながら読めばかなり早くなります。

実際新しい文献を探すときに、僕の場合は全部読まずに要所要所を抜き出してササっと10-20分ほどで読みます。
下の画像は実際に読む章です。これ以外はよく飛ばしてます。

アブストラクトと結論だけ読んで全体を理解

正直ここを読むだけでも大丈夫だと思います。

アブストラクトは文字通り「要約」なので、その論文の言いたいことが書かれています。

もしアブストだけでピンっと来なければ次に結論(Conclusion)を読んでより詳しく「何が分かって、何が言えるのか」を理解します。

実験内容(Experiment)と実験結果(Results)を読む

アブストと結論が理解できれば、次に疑問に思うのは「どうやって実験を進めたか?」ですね。

基本的に実験内容は条件が分かればいいので大変ではないと思います。(たまに順序が分からない…などとなりますが、そういったときは紙にフローチャートのように書いていき後で確かめます。)

実験結果に関してはザーっと流すだけで十分です。細かいところまで理解する必要はないです。

考察(Discussion)から筆者の主張を知る

考察は筆者の考え・主張が述べられています。

必要に応じて筆者が結果から何が言いたいのか!を読み取っていきましょう。

背景(Introduction)

こちらはそこまで読む必要はないですが、補足説明だと思って必要に応じて読みます。

特に背景の最後の方にどういう目的かが書かれていることが多いです。

⑤実践を積んで批判的な意識を持つ

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上記では軽く飛ばしましたが、更に論文を詳しく理解したい場合は批判的な視点を持つとレベルが一段上がります。

特に考察(Discussion)部分では筆者の考えが述べられていますが、その考えにあなたは賛成か反対か、そしてそれらの場合にどういう意見に支持できるできないのかを考えながら読むことをオススメします。

また実際に実験していると、この実験って本当に再現性あるの!?と疑問に思うような研究結果などもあると思いますが、それらも同様に疑いの目を持って読んでみても良いと思います。

⑥論文を書き進める

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実際に論文(査読付き)を一通り書くと、自分でもビックリするぐらい飛躍的に論文を効率よく読めるようになります。

マジで鳥肌が立つレベルです(笑)

論文を執筆するとき、ありとあらゆる部分に精査しながらストーリー構成を練って書くし、またそれらストーリーを強固にするためにありとあらゆる文献を漁って読み込みます。

否が応でも論文を書いた筆者の気持ちが分かるので、何となく、どこで何を言いたいのか分かるようになってきます。

まとめ

英語論文を読むのは慣れないうちは大変かと思いますが、何を読む必要があって何が要らないのかが分かればかなり効率よく読めるようになります。